介護食士に求められる役割とは

介護食士の資格があれば、介護施設での食事づくりで重宝します。料理は得意という人でも、高齢者の食事づくりとなれば悩むことが多いものです。介護食士が気を配るべきことは、高齢者に楽しく栄養を補給してもらうことです。ただ栄養を摂るだけでなく、おいしく食べられることが何より大切です。おいしくて楽しい食事をすると気持ちが前向きになり生きる活力が生まれて、ストレス耐性が向上し心身のバランスがよくなるメリットがあります。

流動食にすれば多くの歯を失った高齢者でも無理なく食事できますが、これでは食べる楽しみを実感するのが難しいでしょう。高齢者のなかには流動食を食べさせられる行為に対して、尊厳を傷つけられていると感じる人がいます。料理は、咀嚼をすることで風味や食感を得られます。

介護食士の資格があれば、高齢者が食感を味わいつつ栄養もとれる工夫ができるようになります。自分の提供した食事により、高齢者が元気になっていく様子を見るのは最高の喜びと言えます。介護食士は高齢者一人ひとりに対して、適切な食事を提供するのが役割です。高齢者によって好みや咀嚼力は異なり、噛めるけど飲み込むのが苦手という人もいます。特定の食材アレルギーを有する人もいるので、個々の症状や嗜好の把握が必要です。

介護食士の資格を取得すれば、介護施設への就職が有利になるし、介護食づくりの企業からスカウトを受けるケースもあります。仕事の幅を広げたい、キャリアアップをしたいという介護士からも、介護食士の資格は注目されています。